そのしつけ大丈夫? 愛犬を資本主義の犬にしないために

日常

犬はいいぞ。うん、犬はいいぞ。
何でもなしにねっころがっているとのそのそ添い寝しに来てくれたりする。脇腹で毛の感触を楽しむもよし、そのまま嗅ぐのもたまらない。ただ時々おしりにお弁当というかうんこつけたまま来たりする。
だがまあそれもいい。慣れればうんこなんて手掴み余裕ですわ。

さて、自分は犬を飼い続けてもう長い。この頃鼻の辺りに白髪が目立つようになってきたしお腹の辺りが禿げ上がってきたクイック君(10歳)は今でも可愛くて仕方がないのだが、しかしどうしても後悔していることがある。

しつけミスった。

そんな自分の失敗をふまえて、今回は犬のしつけについてつらつら書いてみようと思う。コロナの影響でビギナー犬飼いさんも増えただろう、そろそろしつけについて真面目に考えなくちゃいけない時期のはずだ。
といってもしつけの情報自体は世の中に溢れている現在、自分が言いたいことは一つしかない。

頻繁におやつをあげるな!!

そう。
おやつをあげるな。それが今回言いたいことである。

おやつを食べる犬というのは、いつもながら可愛らしいものである。こう、目の輝きが違うよね。
だがダメだ。ことあるごとにおやつをあげてはいけない。
それはもちろん、何でもないのにおやつをあげるというのは言語道断である。しかしこの『ことあるごとに』とは、抱っこから下ろした時、一緒に遊び終わった時、ちゃんとトイレが出来た時、あらゆる『誉めてあげたい時』を含むのである。

うちのクイック君の事例を挙げる。
犬は何時でも可愛いが、飼い始めというのは殊更に可愛い。もう本当に可愛い。食べちゃいたいくらい可愛い。江戸時代は犬鍋とか食べられてたらしいね。あまりに可愛いので気軽に抱き上げて膝の上に置いたりする。
しかし犬視点で考えれば道を歩いていたらいきなり拉致されたようなものなわけで。当然嫌がってくることになる。

あんまり暴れるものだから、おおおおゴメンよクーちゃん怒っちゃったねゴメンね、なんて猫なで声を(犬相手でありながら!!)出しつつ広い大地にキャッチアンドリリースすることになる。
で、ここからが問題。
可愛い可愛いクイック君を怒らせてしまった、これはちょっとマズイな、なんて考えて、ご機嫌を取ろうとおやつをあげてしまったのが自分の間違いであった。
クイック君はこの瞬間学習したのである。

抱っこされた後にはおやつを貰える』と。

動物は超効率厨である

17世紀の哲学者ルネ・デカルトは、動物機械論を唱えたことで知られている。ガサツに説明するとつまり、人間以外の動物は外から入力された事象に反応して動いている機械にすぎないという考えだ。デカルトにとっては犬も時計も同じだったのだ。

もちろんこの21世紀に同じ事を唱えるというわけではないが。しかし犬を飼いながら思うこととして、やはり犬の行動は機械のように計算高い。
彼らは理解しているのである。誰が目上の存在であるか、誰が目下の存在であるか。何がおもちゃで、何処にエサが入り、どの足音を警戒するべきか。
そして、どうすれば余分におやつを得られるか。

クイック君の話に戻すが、彼は抱っこされて、下ろされて、おやつを与えられるという一連の動作を学習した。もちろんはじめのうちは抱っこされるというマイナスの動作を嫌がっていたのだが、ある時から態度をころりと変えて抱っこをせびってくるようになったのである。
嬉しいことに飼い主の自分にメロメロになってくれたのだろうか?
そうではない。そうはならなかったんだ。
抱き上げられたクイック君はその瞬間に豹変する。下ろせ下ろせと動き始めるのである。さながら美人局である。
で、結局人間様の力で十分ほど膝の上に座らされてから再び大地に降り立った彼は即おやつのあるケースの元へと駆けて行き、躊躇いなく吠えるのだ。

そう、彼は効率的に考えて、お手軽におやつを獲得する手段を学習したのだ。
抱き上げられ、解放され、おやつを得る。人間が仕事をして給料を得るのと変わらない。自分が軽率におやつをあげた結果、彼はサラリーマンになり、自分は上司になり、関係性は飼い主とペットから雇用主と従業員になり、クイック君は名実ともに資本主義の犬になったのである!!

資本主義の犬は凄まじい。
抱っこされればおやつを獲得できると学習したならば、抱き上げられた瞬間下りておやつをねだる。
遊んだ後におやつを獲得できると学習したならば、二回くらいのキャッチボールの後におやつをせびるようになり、最終的に『これが欲しかったんだろ? くれてやるよ……』とばかりに持ってきたおもちゃをペッと自分の足元に投げ捨てておやつを要求してくるようになる。
もしトイレが出来た後におやつをあげていたら、常におしっこを垂れ流しておやつを求めるようになるだろう。控えめに言って地獄である。飼い犬がアンモニア臭いケルベロスに化けること請け合いだ。ギリシャ神話だぁ……

この資本主義の犬め!!

前述のように、おやつを頻繁にあげて学習されると、向こうは容赦なくおやつを獲得しに来ることになる。愛犬と損得勘定のない付き合いがしたいならおやつをことあるごとにあげるのはおすすめしない。
どれだけもぐもぐする姿が可愛らしくてもだ。

最近ではペットショップなどはトイレしつけ済み個体も多い。緊急時に備えてお座り待て程度はしつけとして教えておきたいが、あんまりおやつをあげるのは、控えた方がいいだろう。どうせバキューンとかジャンプとか教えても大概すぐ飽きるよ。

まあ意地汚い資本主義の犬であろうとうちの子は世界一可愛いわんこなんですがね!! おらおやつだ!!!!!!

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