ザツザツアイス改良記-単騎出陣-

日常

何年前かのことでした。
まだ幼かった少年クイサレ君はアイスキャンデー作成キットを入手しました。好きなジュースを入れて冷凍庫に入れれば後でアイスキャンデーになってくれるというキットです。
ブドウジュースのアイス。美味しい。
リンゴジュースのアイス。美味しい。
そして考えたのです。『牛乳凍らせたらホームランバーになるのでは?』と。
思い立ったら即実行、クイサレ君は牛乳を凍らせます。きっと美味しいミルクアイスになってくれると信じて。

出てきたものは。
上半分が半透明な沈澱した脂肪分の塊、下半分が残った牛乳成分の固まった白い塊の謎のクソ不味い物体でした……

───

さて。皆さんはもう『ザツザツアイス改良記-蜂蜜黄熊-』は読んでくれただろうか。前回はザツザツアイスに増粘材を加えて滑らかにする試みだったのだが、少々水分が多過ぎて水っぽくなってしまった。

ザツザツアイス改良記-蜂蜜黄熊-
少し前に、左の中指をぶったぎった話をした。結局切れた部分は繋がらなかったが、血自体は止まったのでもう皮も切り落としてしまった。指の形がなんか違う……しかしまあ、これで料理も再び出来るようになったわけで。皆さんはもう『ザツザツアイス改良記...

しかしそれならより牛乳を煮詰めてしまえば理想的なものが出来上がる筈である。自分はそう考えていたし、そうするつもりだった。
しかし。しかしだ。
何気なくジェラートのレシピを複数流し読みしていた時に、見つけてしまった。
牛乳だけでジェラートを作っているレシピを!!

あり得ない。そう思った。
というのも、冒頭に述べたような経験があったからだ。牛乳はそのまま凍らせると二層に分離しクソ不味くなる。ザツザツアイスは、マシュマロを混ぜることで凍らせても牛乳が分離しないようにしているのだと。
しかし、そうではない? 牛乳だけでも普通にアイスになる?

確かめてやらねばなるまい。この舌で!!

『牛乳とマシュマロで作るザツザツアイス-単騎出陣編-』

材料
牛乳:使いたい量の大体二倍
砂糖:気持ち程度

不安だ……
とても不安だ……
あまりにも孤独なその立ち姿。その白い姿は心なしか寒そうですらある。まるで死に装束だな!!

とはいえやることは変わらない。いつものように牛乳を煮詰めて二倍牛乳を生成。気持ち程度に砂糖をこぼして冷凍庫にドン。

 

 

 

五時間経過。使った材料が少ないからか、心なし凍るのも早い。

取り出してみる。匂いは……本当にただの牛乳だ。本当に。
では、実食の時間だ。

……アイスが固い。いつもの固さだ。最近は柔らかくするように工夫していたからか、懐かしさすら感じる。ああ、固い。
強引にスプーンで抉り取ってアイスを口に運ぶ。

──なんということだ、普通にアイスとして成立している……!!
味はもちろん二倍牛乳の味、あと申し訳程度に入れた砂糖くらいだ。しかしそれでも、確かにアイスだ。べつに脂肪分だけ分離したりとかそういうことは全くない。
普通に美味しいのだ。なんという──ザツザツアイスは、根底から間違っていたと?

少し常温に戻って緩くなってきたタイミングで、表面をスプーンで掬ってみる。

……綺麗に丸くはならないが、しかしある程度は丸く収まった。もう少し煮詰める時間を増やせば、もっと纏まりやすくなるだろう。

また、今回はただの二倍牛乳だったので、底の方にフレーク状の組成が見受けられた。ここも水分を飛ばせば改善できると予想。

というわけで完食である。
……大変なことになってしまった。牛乳とマシュマロで作るザツザツアイスアイスの改良であるこの企画、まさかのマシュマロ不要論の登場だ。
それにしても、普通に牛乳を凍らせてアイスを作れるのなら、昔自分が作ってしまったあの脂肪分の沈んだクソ不味いアイスキャンデーは何だったのだろう。
追求せねばならない。仮にもこのブログの名前は一応理系男子であるのだから!!
……まあ自分は文系なのだが。

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