積雲が映像制作したMV『RANGEFINDER』公開中
レビュー原点

【原点レポート】東京大学駒場祭に行ってきた

レビュー

こんにちは。原点です。
加入後初の記事になります(半年くらい何も投稿せずすみませんでした……)。
さて、今回は先週金曜日に東京大学駒場キャンパスで開催された「第74回駒場祭」の体験レポートをお届けします。
さて、一体どんなイベントだったのか。

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駒場祭、めっちゃ盛り上がってんじゃん。

私が井の頭線駒場東大前駅の改札を通り過ぎたとき真っ先に思いついた感想です。
東京大学といえば、我が国の最高学府とされる最高難易度の国立大学ですよね。
数多くの政治家、官僚、文化人がここを巣立ち、世界を舞台に様々な活躍をしていることは、皆さんご存知かと思います。
だから、きっと東京大学の文化祭って地味なんじゃ……?

と思ったそこのお方。
逆です。
駒場祭こそ日本で最も盛り上がっている学祭であるとここで断言しましょう。

(※この国のすべての学祭を網羅してはじき出した結論ではないのであしからず……)


駒場祭の今年のテーマは「あそびがみ」。
どこぞのもう一つの国立大学みたいな適当なテーマではないところが素晴らしいゴホンゴホン……。

写真ではわかりづらいかもしれませんが結構人いました。
東大生はもちろん、他大学の学生や高校生、一般のお客さんも多かったイメージです。

そして何と言っても露店の量が半端ない!!!!
通りに沿って無数の露店が展開されているというカオス……。
どうやら、各学類の外国語学のグループ単位で露店が行われているようです(学生談)。
そりゃあんな数になるよ……。
それもあって「ザ・学園祭」の雰囲気と熱気がキャンパス全体から立ち込めており、学生たち主導の学祭の雰囲気を感じ取ることができました。さすが東大!

私は、唐揚げとおでんを頂きました。おいしかったです。
他にも写真を取り損ねましたが、大学生協の食堂にもお邪魔しました。
生協がまだ生き残っている大学ってそんなに多くないイメージでしたが、ここ東大は生協がきっちり生き残っていました。
学生たちか組合員が共同で運営する生協の売店や食堂の存在意義も、今一度再確認すべきだと思いました。

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各サークルの展示を見る

今回、いくつかのサークルの展示を見て回ったのですが、そのうちいくつかをここでご紹介したいと思います。

東大アニメ研究ゼミ

「ゼミ」というと授業の一環のようにも思えますが、実はこの東大アニメ研究ゼミ、学生主体のサークルとのことです。
アニメ批評やサブカルチャー論などを主体とした同好会というよりも、日本のアニメ市場の分析や研究に重きを置いていたように感じました。
早稲田大学のアニメ系サークルは批評や実践(アニメ制作)を行うところが多い(例:WAFLやWALT)こととは好対照ですね。
ゼミのOBの一部はアニメ制作会社、映画会社に就職し業界の第一線で活躍しているそうです。
早速、展示を見学することに。
すると……!

なんと、我が一応理系男子メンバーでアニメーション映画監督の積雲さんの取り組みが展示されていたではないですか!
ゼミの会員の方にお話を伺うと、積雲さんのAIを使ったアニメ制作の手法をSNSで知り、今回の展示のために取材を行っていたとのことでした。
その方から、AIを使ったアニメ制作も法整備などを進めて、より発展してほしいという好意的なお話しも伺うことができました。
東大アニメ研究ゼミにも注目された積雲さんのアニメ制作、今後がとても楽しみです。

 

駒場祭の別日では、プレゼンテーション大会が行われていたようです。
行きたかった!!!(泣)

劇団ふかふかのソファー・劇団Croco

東大駒場キャンパスには、駒場小空間という長い歴史を持つ舞台ホールがあります。
学生演劇の盛り上がりは、関東では早稲田大学と双璧を為すほど。
そんな演劇の解放区・東大で2つの舞台を観劇しました。
ひとつは、劇団ふかふかのソファー『机上のニューロン』
脳内の物質・ニューロンとことわざの「机上の空論」をもじったもの……という野暮な説明は置いておくとして、上映時間は40分と短め。
本来の自我とAIによって構成された自我の混濁を描いていました。
もうひとつは、劇団Croco『かたる』
「かたる」の同音異義語として、語る/騙る――この2者がありますが、バンドという狭い人間関係の中で交錯する本音と偽りを含んだ会話劇が魅力でした。

どうやら、今回の公演のために旗揚げされた一回限りの座組みだったようです。
新宿ゴールデン街で知り合った劇団員の加藤葉月さんは今回は裏方から役者に転身。
軽量な身のこなしを生かし、舞台の隅から隅まで動き回っていた印象です。

簡素な舞台美術が演出の余白を広げ、また短尺の作品であったことから語りの速度がスムーズだったと思います。
今後の駒場演劇界隈の動きから目が離せません。

お笑いサークル笑論法

字面の勢いでおちゃらけた法律サークルか何かだと思ったら、2012年創立のわりかし新しいお笑いサークルだったようです。
他大学の学生も所属するインカレサークルとのこと。
早速、7号館3階の会場に行ってみると、ネタやってました。
最近になって「学生お笑い界隈」が存在することに気づいたのですが、ここ笑論法のお笑い法解釈は実に多様。
正統派漫才からリズムネタ、社会派コント、ピンのフリップネタまでありとあらゆるネタを網羅していたのです。
特に印象的だったのが方向性の違い」「ひとりぼっち大学生高橋の2組。
「方向性の違い」は落ち着いたボケとツッコミで確実に笑いをモノにしていくスタイル。ボケ担当のなかざわさんはピンネタも披露。体格の良さを生かした豪快な世界観で会場を爆笑の渦に巻き込みます。

ひとりぼっち大学生高橋さんは、マザコン+草食系男子を演じ切り、もとい同化して吹っ切れた笑いを会場にもたらしました。

発表会終了後、一方的にこちらがフォローしたなかざわさんからフォローバックが来ました。今後の2組の活躍のみならず、笑論法の動きも要注目です。

やはり立っていたタテカン

皆さんは、立て看板をご存知ですか?
東京大学、京都大学を中心ににわかに急増しているお手製掲示物のことを立て看板=タテカンと呼ぶのだそう。
毎年、受験シーズンになると受験生を出迎える京都大学の立て看板がネットをにぎわせ、トレンド入りしていることをご存じの方も多いかもしれません(例:京大・折田先生像やアニメ「ぼっち・ざ・ろっく」のキャラクターを使ったパロディ画など)。
最近では、国立大学法人法改正案反対運動の一環として、慶応義塾大学や日本大学にもタテカンが立てられたことが話題となりました。
そんな潮流のパイオニアでもある東大は、タテカン専門サークルが設立されるほどのタテカン立国。
もしや駒場祭の開催で撤去されたのでは……とひそかに探していたら
……ありました……。

というかタテカン増えてね?
そうです、駒場祭はこうした学生たちの自主的な活動もつぶすようなことはしていません。言論の自由・信教の自由を守っているのです。
華やかな学祭の裏には、東大生たちの静かな戦いが続いていました。

東大が学生たちの最後のフロンティアとなる?

今現在、大学で学生たちが行える活動の範囲はかなり狭まっています。
そんな状況で東大駒場祭が示したのは、学生たちの自主的活動の可能性です。
実際のところ、駒場祭で大学職員(と思われる人)が仕切っている様子はほとんど見受けられませんでした。
ほかの大学では、学生寮の廃止や学生会館の大規模な改修といった大学の自己破壊が進んでいます。
東大が学生にとって最後のフロンティアとならないためにはどうするべきかを考えさせられる体験だったと思います。
東大ではほかにも「五月祭」が開催されるようなので、足を運んでみようと思います。

最後まで本記事を読んでいただき、ありがとうございました。

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