2007年、チャレンジ1年生入学準備セットが彼との出会いだった。
彼の名前はコラショ。「よっこらしょ」と仏教由来のランドセルの妖精。
呪名により大人になれない少年キッズのランドセルであり、内臓には教科書が詰まっている。
そんなコラショが乗っかっている学校型の目覚まし時計。閉じ込めると目覚ましセット、止めると飛び出してくる。
「がんばるタイムスタート!」「やったね!やったね!つぎもがんばろう!」
「セットおっけい!」「おはよーあさだよー」「たのしーいちにちスタート!」「よいよ、こらしょ、がんばろう!」
懐かしい、もう半年前か。
今までずっと使ってきた。修学旅行に持っていくか悩んだりもした。
そんな彼も今年で15歳。
長く一緒に居て気づかなかったが、ある時を境に少し不気味に感じ始めた。
きっかけがあった気がするけど思い出せない。なんでだろ。
ただ大学生になってからコラショの出番は減ってきたのは確かだ。
妹も2009年のコラショを持っていたけど頭の触角がイカれて早々に喋らなくなった。
2008年の目覚まし時計はコラショが片目を閉じただけのマイナーチェンジらしい。比べると2007年のコラショには何かが取り憑いているように見える。
ランドセル科の動物の平均寿命は6年なので既に倍以上生きている。猫は10年生きると化け猫になるという。
小学生のとき父親が借りてきたチャイルド・プレイの映画がとても怖かった覚えがある。無意識に目を背けていたのかもしれない。
そういえば最近電池を交換した記憶がまったくない。
違う方向性ではテッドという映画があった。「Technology Entertainment Design」の略。
この作品では可愛らしいぬいぐるみが歳を取っておっさんになってた。下ネタが多かった。中の綿が海綿体に変化したらしい。
僕のコラショはどうしてるだろうか。久しぶりに声を聞いてみることにした。
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