コロナ関係で一番売り上げが落ちてる分野はフィルムだそうです。
皆さん、フィルムライフを楽しんでいらっしゃるでしょうか。自分は当てにしていた安いフィルム、業務用100が近所のキタムラの店頭からなくなってしまい割と困ってます。
さて、先日衝動買いしたPENTAX SVを片手に名古屋を散策してスナップを撮ってきました。
今回はPENTAX SVの紹介と使用感、作例をつらつら書いていこうと思います。
PENTAX SV
Photo:積雲
これは何?:アサヒペンタックスが1962年に発売した完全機械式一眼レフフィルムカメラ。
いくら?:キタムラで1100円(税込み)
好きなところ:金属の重厚感、気持ちのいいシャッター音
好きじゃないところ:スナップに使うには少々重すぎる
あのビートルズも愛用した名機
このカメラが登場したのは1962年。1954年にライカがM3をリリースし、いわゆる”M3ショック”の後、国内メーカーがレンジファインダー機開発をあきらめ一眼レフに舵を切って8年後のことでした。
PENTAXはいち早くペンタプリズム(鏡で反射した光をガラスの塊と鏡メッキでファインダーに映す機構)の技術を確立し、1957年に上下左右が反転せずにファインダーに移る一眼レフカメラ、PENTAX APを市場に送り込みます。ちなみにPENTAXのPENはこのペンタプリズムから来ています。
その後もPENTAX S3で自動絞り機構(覗いているときは絞りを開放にし、撮影時のみ絞り込む機構。こうすることでファインダーが暗くならない)を導入、そしてこのSVでセルフタイマーを導入し、当時のカメラ業界で一躍脚光を浴びることになるのです。
ペンタプリズムの先駆者とあってファインダーは広くてとても見やすいです。
そしてこのPENTAX SVというカメラはビートルズのポール=マッカートニーが使っていたことで有名です。リンゴ=スターも同じくPENTAX S1a(SVの前機種)を使っていたようです。
このカメラのもう一つの大きな特徴はM42ユニバーサルマウントを採用していることです。このことによってPENTAXのレンズだけではなくドイツのカールツァイスやロシアのインダスターなどといった個性的なレンズを取り付けることもできます。
ずっしりとしたボディ、気持ちいいシャッター音
PENTAX SVは金属製のため、結構重さがあります。レンズも含めると軽く1kgに達するずっしりとした重厚感は持っててなかなかに良いものですが、いざ町に繰り出して持ち歩いてみると結構手首がやられます。家で空シャッター鳴らしてる分には問題ないんですけどね。
自分は首掛けストラップをつけることにしました。
あと老朽化が原因と思われますがOM-1よりも巻き上げが重いです。しかも巻き上げレバーにはOM-1のようにカバーが付いていないのでちょっと痛めです。
でも金属の重さに見合った剛性感があります。巻き上げに少々力を入れても難なく受け止めてくれるのでOM-1にはない安心感があります。こいつ、強いぞ・・・・
シャッター音に関してですが、ミラーが跳ね上がって下がるまでの衝撃を結構感じます。金属のボディー全体に響いている感じがするんですよね。結構甲高くてすっきりした感じの音が鳴ってくれます。カシャン(高音)
もうなんか家でフィルム詰めずにシャッター鳴らしてたい気分です。
作例
名古屋の栄周辺と金山で撮ったものになります。フィルムはKodak ColorPlus 200
レンズはSuper Takumar 28mm f/3.5です。
これらのフィルムやレンズも別でレビューしたいですね。
Photo:積雲
テレビ塔。栄から見える名古屋のシンボルである。役目を終えたらしいが今は何に使われているのだろう。
Photo:積雲
夜間や屋内だと低感度フィルムだとつらい感じ。シャッターショックが大きいのか、それとも筆者の腕が悪いのか・・・Photo:積雲
低いシャッタースピードだと電車は撮れないけどガラスの窓が鏡みたいになってエモい。Photo:積雲
アップルストア栄前。検温のため路上に列ができていた。店内には入れる人数を制限してるようだったけど、列ができて密なのでは、とか思った。Photo:積雲Photo:積雲
スナップで人を撮るのが難しい人は自転車とか標識とか撮ってみるといいと思います。表情のないものに表情が見えたりするかも。Photo:積雲
スナップ成功したなって一枚。こういう臨場感のある自然なショットが取れるときもちいい。Photo:積雲
光と影。ピントがずれているがそれが逆に絵画のようなテイストを生み出してていい。
日中太陽が出てるシチュエーションで絞り込めば半世紀以上前のカメラなのかってほどにシャープに写してくれます。
まとめ
- 金属の重厚感と剛性感がすごい
- あのビートルズが使ってた
- シャッター切るのが楽しい一台
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