New FM2を借りてからフィルムカメラへの関心が強くなった。とはいえ、レンズ沼にハマるのも面倒だ。新しく買うならレンズ一体型にしようと思った。
フリクリが好きなのでOlympus XAシリーズが当初候補に挙がった。スライド開閉式のデザイン性に惹かれたうえ、無印がレンジファインダーである点も面白い。ただ、プラスチックのボディに高級感はなく、手軽に扱える売りも現在のフィルム高騰と噛み合っていない。
コンパクトフィルムカメラのジャンルでは、他にContax T2やNikon 35tiといった高級カメラもあるが、10万円オーバーであることと電池が必要な点で候補から外れた。
そこで眼を惹いたのがRollei 35だった。友人の積雲が所有しているLeica M3の沈胴式レンズが記憶に新しい。無印/Tとゾナーの35S、ガラスファインダーのドイツ製無印で迷ったが、オークションで4万円弱のシンガポール製Rollei 35が目についた。塗装浮きは見られたものの本体の埃・汚れは見られず、純正ポーチが綺麗だったため、現状品とはいえ保管状態は悪くないと推察した。結局、時期を待つより物欲が勝って購入してしまった。
届いたRollei 35の露出計は運悪く故障していた。元々露出計が故障しやすい機種であること、大抵の原因は断線であることは調べていたので、分解ついでにはんだ付けして修理した。電池はMR-9互換の1.5Vアルカリボタン電池で代用することもあり、センサー精度は端から当てにしていないので針の振れは参考程度で問題ない。
さっそく2011年に期限切れのKodak SUPER GOLD 400で試し撮りをした。フィルム劣化を加味し、ISO100設定の露出オーバー気味で撮影。コンパクトボディと沈胴式レンズなので、上着のポケットに収まるのが好印象。フィルムを巻いてから沈胴させる、いわゆる御作法も機械いじりをしているようで楽しい。現像+データ化はカメラのキタムラではなく、今回は試しでカメラのアマノに依頼した。キタムラは画像毎に色調補正をしているイメージがあったが、アマノはスキャン結果を補正していない印象を受けた。レタッチの手間を無視すれば、アマノの方が少し安い。
結果として屋外はISO100設定で露出計に従い、蛍光灯などの屋内照明では一段オーバー気味で程度が良い感じだった。絞って無限遠で撮るとキレのある写真が撮れて楽しい。晴天下であれば、開放寄りで遊べそうなので次は目測フォーカスを試そうと思う。現像代無料のMarixフィルムを購入したので、撮り終わったら再度レビューする予定だ。
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