先日京都を散策した帰路、自転車で自宅へと向かう途中で鼻部に違和感を覚えた。平時より閉塞感があった。
異物の素は空気中の塵やホコリ、また皮脂であると思われる。外部からの異物は毛によって体内への侵入を阻まれ、粘液と混ざって見慣れた彼奴になる。ホコリ塗れの場所でなければ、自室で過ごすよりも屋外で活動している方が塵や埃を吸引しやすい。つまり活動的な人は異物を貯めやすい、頻繁に鼻内を探掘する人は活動的なのだろう。
信号機を前にして、かの異物感は左手側にある小さな指によって自然に帰された。その道のベテランは親を探掘に赴かせるが、自分は親不孝に思えて引け目を感じる質である。彼奴は何時もよりも頑固で大きな体をしていた。個々が練り集まって丸くなろうともしない。そんな不思議な奴だった。無味乾燥な度合いとしては耳糞と似ていた。
基本的に耳垢は自然排出されるので耳掃除は必要ないといった話を聞いたことがある。幼児期からの習慣だからか耳掃除は一種の快感を覚える行為であり、不要であると知っても遠征を止めようとは思わない。奴等が我が領土に留まることを不快にも思うし定住しないとも限らない。放っておけば此の土地を去ると主張するものの信用し難いのも確かだ。
耳鼻科と纏めれることが多いけれど、耳内のように鼻内もマーキングして観察した結果があるのだろうか。
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