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【ネタバレあり感想】違和感『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』

レビュー

先日『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』を観てきた。劇場で鑑賞したコナン映画は『異次元の狙撃手』以来で、地上波放送を含めると『ゼロの執行人』が直近。

今作は全体的にポップ。オープニングのビビットカラーの効いた(ダンガンロンパを連想する)演出は面白く、3Dも映像的な楽しさがあって良かった。爆発がピンクなだけでなく、演出も敢えて非現実にした感じになっている。

その反面、重い過去もポップにギャグっぽくなっている。松田刑事の殉職も何というか悲惨な雰囲気はなく軽い。合間合間の人物紹介は初見に丁寧なものの、単調で映像的には面白くなかった。

また3年前を強調するほど、長寿作品である『名探偵コナン』時空の歪さが表に出て違和感が強かった。松田刑事が配属された後の発言や当時の活動記録等から『犯沢さん』が頭を過ぎったし、あの手のメタは世界観を壊しやすいこともあって今回は好きじゃなかった。

登場人物の発言もやや直接的なものが多く、「死神」「花火ボール」とか「〜のだ」のキャラ付けを聞くとコメディに感じた。全体的に演出は過剰で、お祭り映画としてのハチャメチャは楽しいけれど、安室さんの椅子やワイン、最後の爆薬など、カッコよく決めたいのかギャグにしたいのか分からない。

ミステリー要素は特になくコナンの有能さを見て楽しむ感じ。容疑者が明確でなかったこともあり、ミスリードと言うか誘導が雑で笑ってしまった。目暮警部と交友のあった元刑事と過去が描かれない外国人女性で、どうして前者を疑うのか。

BGMは我が強く、映像より前に出てくることもチラホラ。

最初のフリでポスターの高木刑事と佐藤刑事は回収してるけど予告詐欺感は否めず、本編ではちょい役で残念感。ファンサービスも作中内での背景描写が薄かったためパンチが弱い。

アクションはキレキレで迫力もあって流石だった。小五郎の見せ場を作りながら蘭をフェードアウトさせるのは上手い。ヒロインの危機が必須でなかった点で良い驚きがあった。

何にせよロシアテロリストの「ハラショー」聞けたので良かった。

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