最近、電車の中で優先席を譲らない若者に対して激怒するおじいさんがいる。
皆さんも一度は見かけたことがあるのではないだろうか。
今回は、その優先席に関わる実体験を話していこうと思う。
Part1 私、優先席に座る
夜遅い時間に出発する電車に乗った。私は、自分が降りる駅まで約1時間この電車に乗らなければならないので、極力座るようにしている。
この日、私が乗った時点で席が埋まり、空いているのは優先席だけであったため、優先席に座った。
そして、隣の席には松葉杖を抱えた女性が座ってきた。
Part2 おじさん怒る
次の駅でスーツ姿のおじさんが乗ってきた。
彼は、優先席付近をうろうろしていた。
その時私は、「席を代わってほしいのだろうか?」ということに気づいたのだが、松葉杖を持った女性が隣に座っていたため、立たせるわけにもいかず、あまり言い出しにくかった。
そこで、おじさんは
「誰か、代わってくれんのかね!最近の若者はなってないなぁー!」
と言い放った。
私は何も言い出せずにいた。
結局、おじさんの近くに座っていた人が「次の駅で降りるので」と言って席を代わった。
Part3 後悔。
すぐに席を代われなかったことに後悔した。
しばらくして、松葉杖を抱えた女性が下りたので、私はおじさんの近くに行ってこう言った。
「先ほどはすいませんでした。」
この声を断ち切るように、おじさんは
「隣の席の人を気にして言えなかったんだよね?わかっていたからいいよ。」
と言った。
そのまま続けて、「最近、膝をけがしてしまって、立っているのがつらくなったんだ…。ちょっと私も言い過ぎた。」
と言っていた。
Part4 おじさん降車
それからしばらくして。おじさんは、次の駅で降りようとしていた。
そして、帰り際におじさんは私の肩を叩いてこう言った。
「ありがとね。」
たったその5文字に私は少しぬくもりを感じた。
まとめ
世の中には、電車でマナーについて大声を出したり、怒ったりして、ネットにさらされてしまったりする人も少なくない。そして、その多くの人が「なんだ、こいつ」などというように若者の非難の対象にされる。
だが、今回の一件を通して、世の中のおじさんは少し些細なことで怒ってしまっただけで、そんなに悪い人じゃないのかもしれないと思った。
これは、一例に過ぎず、世の中のおじさん全員に当てはめるのは無理があるのは十分承知しているが、「本当はいい人かもしれない」と思いながら人を見るだけで、少しは何かが変わるかもしれない。
そして、もし優先席に座るときがあったら、極力通路側に座り、すぐに自分が代わってあげられるような配慮をしていきたいと思った。
そもそも、座らないのがベストなのかもしれないが、電車に乗る時間が比較的長い方だと思うので、これを妥協案としたい。
・見方を変えるだけで変わることもある
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