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なろう小説”は”面白い

日常

『なろう小説』とは『小説家になろう』に投稿された小説のことである。

一読者の意見として『小説家になろう』は作者のファンになるためのサイトだと考えている。

勿論内容も大事だ。しかし、それを置いても作者独特の情景描写や感情表現, セリフのテンポ等、他者の校正を受けていない素の味を味わうことができる。

『小説家になろう』は「書きたいから投稿する」サイトである。肩書が欲しければコンクール応募を優先すれば良い。他者の意見を聞きたい, 承認欲求を満たしたいという意図があったとしても多くの作者は書くのが好きで投稿しているのだろう。読者のために書いているという自己至上主義は捨てなければならない。

このような特性から「作者が楽しんで書いている」という印象をストレートに感じた結果、ファンになるのだ。確かに御都合主義なのかもしれない。いわゆるチート持ちの主人公がヒロイン達に囲まれる展開もあるかもしれない。それでも作者の熱が伝染したら些細なことだ。作品を読む根幹はそこにはない。

最近は『なろう小説』原作のアニメ化が多く見受けられる。正直肯定的ではない。先程も述べたテンポや表現をまず再現できないからだ。アニメ制作陣が原作愛を持ち、それらを作画/演出/セリフ等で補完できたなら文句はない。だが小説が能動的であるのに対し映像作品が受動的であるために様々な弊害が発生する。アニメからは作者の良さが分からないうえにストーリーで評価されるのもそのひとつだ。

媒体の変化で移行できないプロパティが「作者の個性」だったのだ。

ファンであるなら商業化決定に喜ばしい気持ちになる。しかし何かが違うと感じるのも確かだ。だからこそ昨今の安易なアニメ化には賛同できない。自身がファンであってもだ。

漫画原作の実写化にハズレが多いとされる原因と同じだ。アニメ化はまだしも実写化では原作の個性である作画を反映できない。小説原作の映像作品は作者の表現技法を反映できない。個人的にはジブリ作品と同じく、原作背景を反映させた別作品であると解釈している。

話を戻そう。

結局『なろう小説』は面白いのだ。『なろう小説』原作アニメのステレオタイプから「なろう系」という言葉が誕生した。いい迷惑だ、戦犯はアニメ制作側だろうに。アニメから生まれた偏見を原作に持ち込むな。

神様オチだったっていいじゃない。

後日談が本編と同じくらい長くたっていいじゃない。

現代知識チートが気づいたらロボット物になったっていいじゃない。

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