Twitterを見ていたら「月曜から夜ふかし」で、愛知県民が千葉へ行くとシャンプーが泡立たない…
実は硬度が理由で、千葉県は全国第2位の硬度で、全国2番目に硬水。愛知県は1番の軟水という理由らしい…?
愛知県民として気になってしまったので、ちょっと調べてみました!
硬度とは?硬水と軟水?
硬度ってミネラル~
ミネラルウォーター(飲料水)を買うと、軟水!だとか、ヨーロッパで取れた硬水!とか書かれていますが、この違いは硬度という指標が用いられています。
硬度とは、地層を流れる中で岩石から染み出したミネラル成分の量のことを指します。ミネラル成分の量が多ければ硬度は高く、量が少なければ硬度は低いです。
ちなみにもうちょっと詳しく定義を言えば、カルシウム(Ca2+)イオンやマグネシウム(Mg2+)イオンの量を炭酸カルシウムに換算したものです。
硬水と軟水は硬度の違い
ミネラル成分の量が硬度を決めると言いましたが、硬水は硬度が高い水で、軟水は硬度が低い水のことです。
WHO(世界保健機関)や日本の厚労省によって硬度、そしてどの硬度から硬水なのか軟水なのかを決められています。
ミネラル成分が多いと?
ではミネラル成分が多いと、どんなことが起こるのでしょうか?
まず代表的なのは水垢が目立つようになったり、洗剤が泡立たなくなって汚れが落ちづらくなるということでしょう。
水垢は、そもそも水の中に含まれる水以外のものが固形化してしまったものです。ミネラル成分も水が乾く際に残されてしまえば水垢となってしまいますから、硬度が多いと水垢も増えてしまうのです。
洗剤が泡立たなくなって汚れが落ちづらくなる原因
洗剤が泡立たなくなって汚れが落ちづらくなる原因は、洗剤がミネラル成分によって効力を失ってしまうためです。洗剤は基本的にヌメヌメしていまして、つまりアルカリ性(塩基性)となっています。対して汚れは酸性なので、このアルカリ性が洗浄効果を持つわけです。
洗剤はアルカリ性であり陰イオン気味になっているわけですが、そこにミネラル成分である陽イオンな金属イオンのCa2+イオン、Mg2+イオンが加わると、残念ながら洗剤は無駄に使用されて、洗浄力が落ちてしまうわけです。
ちなみに日本は山がちで比較的すぐに水が流れていくために染み出すミネラルの量が少なく、硬度が低い(=軟水)と言われています。対してヨーロッパは平野がちでゆっくりと水が流れるためにミネラルの量が多く、硬度が高い(=硬水)です。そのためヨーロッパでは、硬水軟化剤を加えてミネラルを消費して、軟水にさせます。
(ヨーロッパだと硬水のせいで、水垢が溜まりすぎて洗濯機が壊れるなんてこともあったりします)
本当に愛知県は軟水?全国の硬度は?
ということで、月曜から夜ふかしのデータを確認してみましょう。
月曜から夜ふかしの画面には「参考: Soft Water Club」と書かれていたので調べると、次の2ページから引っ張ってきただろうことが推察されます。
全国都道府県別・平均硬度ランキングを発表! – Soft Water Club
浄水場別硬度ランキングの読み方 – Soft Water Club
ただしこのデータはサイトを見ていくと、2002年と20年近く前のデータですので、参考に留めるのが良いでしょう。
そこで論文を調べると、東大が網羅的に水道水を調査(2017年~2020年)した論文(Natureに掲載?)がありましたので、確認すると、確かに愛知県と千葉県は5階級程度と、愛知県の方が低く、差が大きいことがわかりまして、やはり本当に差があるみたいです!!
ちなみに「60 mg/L 以下を軟水、60~120 mg/L を中硬水、120~180 mg/L を硬水、180 mg/L 以上を超硬水」(WHO)とするようなので、橙色以上から中硬水のようですね。
以上のことから本当に千葉県は硬水で、愛知県は軟水だという結論がわかりました。
自宅の水道水の硬度が知りたい!
ここまで読むと自分の家の水道水の硬度が知りたくなってきますよね?
先程の論文には詳細な地点データがありますので以下を参考にしても良いのですが…
水道水の硬度(mg/L) -Tap water hardness (mg/L) – Google Map
実は同じ都道府県内でも硬度が違っていて、水系が異なれば硬度は大きく変わりますし、取水場(川などから水を取る施設、その場所)が異なれば当然、硬度の違いがあります!
ということで簡易的には上記GoogleMapを参考にすればいいですが…
気になる人は、ぜひ自分の家の浄水場を確認するか、可能ならば自分で水の硬度測定(別サイト)をして、水道の硬度を調べてみてください!
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