「α」と言われたら何を思い浮かぶか。
今回も前回の「α-7000」に続いて、「α」のカメラである。
MINOLTAがコニカ社と合併して誕生したKONICA MINOLTAより発売されたカメラ「α-7 DIGITAL」(2004年発売)を購入した。約20年前のデジタルカメラである。
「α」ブランドとしては、「α Sweet DIGITAL」に続いて初めてのデジタル一眼レフカメラ。一眼レフとして世界初のボディ内手ぶれ補正機構を備えているそうだ。
α7Ⅲ なんていう新しいデジタルカメラを使ってる自分が、α-7 DIGITALを使ってみて思った感想などを書いていこうと思う。
α-7 DIGITALとは
- 2004年11月にコニカミノルタより発売された、コンシューマー用として初めてのAマウント対応デジタル一眼レフカメラ
- センサー: 610万画素CCDセンサー (APS-Cサイズ)
- 重量: 760 g
- 記録メディア: CF (SDではありません!がCF-SD変換によってSDHC SDカードを利用できます)
- ボディ内手振れ補正が搭載され、全てのαレンズで手振れ補正ありで使える。
使っている CF-SD変換は以下です。
スペック等の詳細情報
スペック等については下記参照。
- α-7 DIGITAL – α-system Spirit Wiki
- 価格.com – コニカ ミノルタ α-7 DIGITAL ボディ スペック・仕様
- ボディ内蔵手ぶれ補正機構搭載『コニカミノルタ α-7 DIGITAL』11月中旬新発売 | コニカミノルタ
- コニカミノルタ気合いの逸品「α-7 DIGITAL」を使ってみた(1/4 ページ) – ITmedia PC USER
ファーストインプレッション
ボタンの多さ
ボタンがめっっちゃ多いです!!
比較にα7Ⅲの背面を載せましたが、良くも悪くもこれだけ違います。
これはカメラの機能の多さの違いだけではなく、左側にもボタンを配置するという違いがありますね。
α7Ⅲは左側にボタンがない分、α-7 DIGITALよりも一回りほど幅が狭いです。
右側にはダイヤルとAELと、AF/MF切り替えボタン。
それらの下にはAF範囲選択ができる十字キー付近には、AFワイド/ローカル切り替えレバー。
画面の右下にはMSETという、メニューの1項目を呼び出せるボタンや、ISOボタン、手ぶれ補正ボタンがあります。
軍艦部には露出補正ダイヤル(黄色文字は1/3段ずつ, 白色文字は1/2段ずつ)、モードダイヤル、ホワイトバランスのボタンがあります。
ちなみに絞りプレビューボタンは前面左側にあります!
グリップの良さ
グリップが良いです!
そもそもα-7 DIGITALは本体のみで、760g (実際に測ったら860gバッテリー込みでした)ですから、やはり重いカメラなわけです。
金属の重さをずっしり感じるわけなのですが、このグリップによってまぁ良いか!みたいな、そんな気持ちになってしまうようなグリップです。
背面側のグリップも良く、ダイヤルやAF/MFボタンへのアクセスも楽です。
光学式ファインダー(OVF)
自分はα-7 DIGITALが初めてのOVFですが、とても面白いです。
特にマクロレンズとの組み合わせはボケがよく見えていいです。
ただこれは当たり前ですが、ミラーレスなど画面プレビューできるカメラよりも構図、全体は掴みづらいなぁという感じがします。中央ばかり見ちゃうかな?と思いました。
ひとまずOVFは、楽しいので良いです。
見た目
ロゴは、KONICA MINOLTAです。
そしてα-7 DIGITALの銘板……、美しい。
数ヶ月使用レビュー
作例
※画像を押すと拡大表示されますので、適宜ご利用ください。
MINOLTA AF 20mm F2.8
SONY AF 50mm F2.8 MACRO (SAL50M28)
MINOLTA AF 35-105mm F3.5-4.5
MINOLTA AF 70-300mm F4.5-5.6
夜
欠点
まずは欠点からいきます。
壊れやすい
1つ目は、精密かつ繊細なので、かなり壊れやすい、もしくは劣化によって壊れていることが多いことです。これは複数のユーザーにも言われていますが、バッテリーを抜くと日付がすぐに消える(短時間でも厳しい)、1枚目が正常に書き込まれない、ディスプレイに粒上のものが発生し見づらい、絞り不良でブラックアウトフリーズという現象が起こるなどがあります。
今から20年近く前のカメラで致し方ないですが、丁寧に扱うしかないですね。
AFが弱い
2つ目は、AFは弱いことです。AFモーターのスピード自体は良いのですが、ピント合わせたいポイントを通り過ぎてしまって、あ~そこじゃない!ってなり、そしてそのままピントがなかなか合わないという状態になります。
そんな時は使いやすい位置にある、AF/MFボタンを押してMFにしてしまえば良いのです!
という感じで使っています。また補足として、中央以外のAFポイントは全く実用的ではないので、中央固定で使用することを推奨します。
赤色が飽和する
3つ目は、たまに赤色が飽和してしまうことです。作例で椿を撮ったように、太陽光など明るいときの赤色に弱いです。
そもそもJPGは全体的にこってりとした色で良いのですが、赤の出し方だけは少し惜しいな…と。赤に関してだけは気をつけて撮る必要があります。
露出補正ダイヤルが惜しい
4つ目は、露出補正ダイヤルが色々絶妙に惜しいっ……。ロックボタンが±0のみしか固定されないのです。
たとえば+1/3にしていると気づいたら+3になっていて白飛びしまくり画像が生産されている…とか。-1/2にしていると、-3になっているなんてこともあります。
トグル式で各ポイントでロックされていたら…と思ってしまいますね。
現在では反省して±0で固定して運用して、適宜AELダイヤルを調整しています。
総評
撮っていた写真を見るとわかりますが、思っていたよりも写真質感がいい感じ。ISO1600も悪くありません。
たった610万画素、2000×3000と侮るなかれ、何でしょう解像度の低さを正直全く感じません。たとえ4Kディスプレイで見ても、拡大しなければ全く遜色ありません。スマホにも全く劣っていません。
発売当時は手ぶれ補正が搭載されているため、F1.4のレンズ、特に35mm F1.4と組み合わせての換算50mmによって「夜間戦闘」などと言われたそうですが、現在から見るとOVFは暗いときにはどうしても見づらいですし、カラーノイズも出てしまう感じです。(夜間はAFも厳しい…)
ですから昼の撮影、色のこってり感や質感を感じて撮影するのが良いのかななんて思います。
以上、α-7 DIGITALのレビューでした!
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