昨日5/27に富士フィルムがFUJIFILM X Webcamをリリースした。このソフトはテレワークで使われるオンライン会議ソフトなどで同社のミラーレスカメラをwebカメラとして使用できるようにしたものだ。
筆者は喜んだ。持っていたX-Pro3が対応機種だったのだ。これで明日からのZoom授業、画質のいいカメラで受けられるぞ!と。
早速インストールして、しばらくDiscordで設定を詰めていたところ、どうしても、どうしても、気になる点があった。
フレームレート低くね?
そう、何故か時たま尋常じゃなくカクつく。一瞬だけならまだしもずっとカクつくこともある。こちらが再現動画だ。
一度気になったら検証せずにはいられない性分なので、フレームレートを上げるためにいろいろ設定をいじくり倒すこと2時間、原因を突き止めたのでここで紹介する。
X Webcamがカクつく条件
X webcamがカクつく条件を整理してみた。以下、検証の際の環境設定である。
カメラ | X-Pro3 |
X webcamのバージョン | Ver.1.0.0 |
PC | GIGABYTE AERO 15X |
動作検証用ソフト | Discordのボイスチャンネル ビデオ設定: FUJIFILM X Webcam |
なおカメラ側の設定はX Webcamの使い方のカメラ設定に沿ったものにしてある。
カクつく条件
- ケーブルを差しなおしたとき。
- フィルムシミュレーションを変更したとき。
- 電源を入れなおしたとき。
- 顔を映しているとき
このような時にカクつき始めることが多いようだ。
試していくうちにわかった原因は大きく2つあった。
テザー撮影設定切り替え時のバグ
X Webcamの使い方のカメラ設定では、『接続設定 > PC接続モード>USB テザー撮影 自動』が推奨設定となっている。
しかしこの設定では上記の条件でカクつくのである。原因を考察する前に、まずは解決策を紹介しよう。
解決方法
『接続設定 > PC接続モード>USB テザー撮影 自動』でカクつく
↓
『接続設定 > PC接続モード>USB テザー撮影 固定』に変更
↓
カメラの電源をオフにする
↓
カメラの電源をオンにする
↓
ケーブルでPCと接続する
↓
カクつかない!
なお、この方法を試してカクつかなくなっても、上記のカクつく条件に合致するとまたカクつき始める。
その場合は
『接続設定 > PC接続モード>USB テザー撮影 固定』でカクつく
↓
『接続設定 > PC接続モード>USB テザー撮影 自動』に変更
↓
『接続設定 > PC接続モード>USB テザー撮影 固定』に変更
↓
以後同じ
で解決する。
原因考察
おそらくカメラ側で設定を変更した際の初期値がケーブルの抜き差しやフィルムシミュレーションの変更、電源のオンオフの際書き換えられてしまうからだと推測される。
この作業は普通に面倒なので、カメラのファームウェアアップデートかX Webcamのバージョンアップで解決可能ならしてほしい。
顔検出の処理負荷
X Webcamの使い方のカメラ設定では、『フォーカス設定 > 顔検出/瞳AF設定 顔検出ON』が推奨設定となっている。
しかし上記のカクつく条件の中に顔が画面内にある時、というものがある。そこで思い切って顔検出をOFFにしたところ、カクつかなくなった。
おそらく顔検出に使う画像処理が動画出力の処理と被って負荷をかけていたものだと思われる。
少しだけフォーカス速度は低下するものの、ほとんど支障が出ないため顔検出をOFFにすることがおすすめだ。
まとめ
ウェブカメラの映像がカクついていると口の動きが読めなかったり、接続が悪いのかなといらん心配をされたりする。せっかく画質が良くても、そうなっては意味がない。
時勢を読み、X Webcamを不完全ながらリリースした富士フィルムの姿勢は評価したいが、細かなバグの修正を期待したいところである。
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