ライカM3レビュー:半世紀以上動く伝説の一台

カメラ

ついに手に入れました。一生の相棒を。

前々から欲しい欲しいと言っていたライカM3を購入しました。

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前回の記事では革の張替えを済ませました。

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今回は現像に出していたフィルムが返ってきたのでこのライカM3のファーストタッチレビューをしたいと思います。

ライカ M3

これは何?:ドイツのライツ社(現:ライカ)が1954年に発表したレンジファインダーフィルムカメラ
いくら?:大須のトップカメラで83,650円(税込)
好きなところ:緻密な機械感、巻き上げの滑らかな感触、控えめで上品なシャッター音、「ライカ」を持っているという所有感
好きじゃないところ:ファインダーが焦点距離50mmのレンズまでの対応で広角レンズが使いずらいこと

伝説のカメラ、ライカM3

ライカM3というのは伝説的なカメラといわれています。

戦争で敗戦したドイツは、それまでの特許をすべて放棄させられたため、各国はこぞって戦前に作られた高性能なドイツ製カメラをコピー、改良し始めます。

Leica IIIa (1937) with Summitar lens | Just got a very cheap… | Flickr

コピー元の一つLeica IIIa (1937)

前に紹介したNikka 3Fもその一つでしたね。

大戦の遺産となったカメラ。Nicca3F/Industar-22レビュー
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やがてライカの丸コピではなく、改良して使いやすくしたカメラも登場し、特に日本のNikon SやCanon IVなどは性能面でも本家ライカを上回るものを作り出し始めます。

Nikon S(1950)

File:Canon IVsb.jpg

Canon IVsb(1952)

一方でパクられた方のライツ社も黙っていません。1954年春ドイツで行われたカメラ展示会「フォトキナ」で、これまでのカメラからマウントごと一新したライカM3というカメラを発表します。

Leica M3(1954)

距離系やフレーム内蔵が一体となり、自動パララックス補正までついた極めて高性能なファインダー。
巻き上げレバーによる高速巻き上げの実現。またその際に回転せずスローシャッタも備えた一軸不回転シャッタスピードダイヤル。
工作精度の高いバヨネット式マウントの採用。

等々、当時の水準からしたらあり得ないほどの技術を結集させたカメラが世に現れたのです。

日本のカメラメーカーは度肝を抜かれ、あまりの技術の高さにコピーしても採算が取れないという理由でレンジファインダーカメラの開発をあきらめ、一眼レフカメラという新たなジャンルの開拓を始めるきっかけになりました。

もっと詳しく知りたい方は下の動画をおすすめします。

名機の肖像 Vol. 3 ライカ M の伝説 Leica

外観

まずは外観から見てみましょう。このカメラ、どこから見ても端正なフォルムに見えます。

付けているレンズはElmar M 50mm f2.8。沈胴式なので持ち運ぶ際にコンパクトで便利です。

軍艦部には巻き上げレバー、シャッターダイヤル、フィルムカウンターのみ。シンプルです。

上から見下ろす軍艦部。もうたまらんね。

シリアルナンバーを調べてみると、1959年製のようです。多少のスレキズはありますが、60年以上前に作られたとは思えないほどきれいです。

これほど眺めてて飽きないカメラはほかにないと思います。

至高の巻き上げ感触

筆者の購入したライカM3はいわゆる前期型と呼ばれるタイプで、巻き上げを2回で行うタイプです。(後期型は一回)

前期型は巻き上げにスプリングを使っているため巻き上げが滑らかだと言われています。(後期型はほとんどラチェットを使用しているため滑らかさは劣る)

実際触ってみると、その巻き上げの滑らかさにうっとりします。スッスッと指をスライドさせるだけで滑らかに巻き上がりますが、それでいて剛性で、緻密に設計された機構の余裕みたいなものを感じました。

巻き上げが終わるとレバーは固定され、サムレスト代わりになり片手でもしっかりホールドしながらシャッターを切ることができるようになります。

謙虚で上品なシャッター音

シャッター音に関しても今まで触ってきた一眼レフ系とは根本的に違ったものがあります。

レンジファインダー機は一眼レフ機のようなミラーボックスがなく、シャッターを切るとき動く部品はシャッターのみのため、手に伝わる衝撃も少なく、音も小さくなります。

ライカの場合、それに加えてシャッター自体にも衝撃を和らげる機構が搭載されているため、より静かな音になります。

実際にシャッターを切ってみると、カメラのシャッター音としてよく想像するような「カシャ」という音ではなく、「シャッ」という静かな音だけが出ます。

最初にシャッターを切ったときには「あれ、これ本当にシャッター切れてるのかな」と思ったほど静かです。

発売当時オペラハウスでシャッターが切れるのはライカだけだった(一眼レフなどほかのカメラはシャッターがうるさいため)という伝説もありますが、納得できます。

作例

シャッターの露光ムラとかがないか確認がてらその場でフィルムを積めて大須商店街のスナップ写真を撮ってみました。

レンズはElmar M 50mm f2.8、フィルムはSUPERIA VENUS 800です。

レンジファインダーでマニュアルフォーカスしながら動体を追えるかといえばまあできるんですよね。明るく二重像のはっきりしたファインダーのおかげです。

シャッターが静かなのでわりとプレッシャーなくスナップができるのもいいポイントです。

この列車を撮るときはかなりシャッタースピードを下げてますが、それでも静かで衝撃の少ないシャッターのおかげでそれほどブレずに撮ることができます。

どうでしょうか。60年前のボディとレンズで、露出計もなくスマホの露出計アプリだよりの手動設定でここまで撮れます。60年前の製品で今も使えるものってなかなかないですよね。

まとめ

  • 歴史的にも伝説のカメラ
  • 至高の巻き上げ感覚
  • 静かで上品なシャッター音、スナップにもってこい
  • 60年経っても完璧に動作する耐久性

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